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2022.01.09 08:00

小社会 寒中見舞い

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 ことしも5日の「小寒」が過ぎて、いよいよ厳しい寒さ身にしむ季節がきた。ある方からの賀状に「寒中見舞い」とあった。言の葉に心があたたまる。

 周りの自然を見渡してみると、「見舞い」という一言にただならぬ意味が込められていることにハッと気づく。これから生きとし生けるものは、最も寒い季節を耐え忍ばなければならない。はやり病の影もある。

 「小寒」は、さあこれから寒さが厳しくなりますよ、という警報でもある。もっと寒い「大寒」を経て、ゴールは2月上旬の「立春」。ただいま「寒中」まっただ中。テレビを見ると、東京都心では歩行者があちこちで転んだり、バスやタクシーの運転手さえもスリップ事故を起こしたりしている。

 こういう冬の荒涼たる景色、樹木の色のない情景を表す俳句の季語に〈冬ざれ〉がある。だが、季語として定着しているからには、そこに何がしかの風流を見ているのが日本人ではないだろうか。〈冬ざれや石に腰かけ我(われ)孤独〉高浜虚子。

 「寒中」の言葉のなかに「寒九」というのがある。寒の入りから9日目のこと。普通は1月中旬ごろ。寒九に汲(く)む水は、薬を飲むのによいとされ、もちをつくにも、お酒を造るにもとりわけ向いていると考えられてきた。寒九に降る雨は、豊年の兆しともいう。

 厳しい冬を耐えてこそ、春の喜びを満喫できる。季節の移ろいの中に、楽しみを見つける人間の真骨頂がある。


1月9日のこよみ。
旧暦の12月7日に当たります。みずのえ いぬ 二黒 赤口。
日の出は7時11分、日の入りは17時15分。
月の出は11時39分、月齢は6.4です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時14分、潮位41センチと、17時17分、潮位67センチです。
満潮は10時57分、潮位144センチと、22時54分、潮位119センチです。

1月10日のこよみ。
旧暦の12月8日に当たります。 みずのと ゐ 一白 先勝。
日の出は7時11分、日の入りは17時16分。
月の出は12時05分、月の入りは0時09分、月齢は7.4です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時54分、潮位60センチと、18時30分、潮位62センチです。
満潮は11時39分、潮位140センチです。

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