2022.01.07 08:00
小社会 七草がゆ
店の女性に聞くと、農薬をまくので昨今は「ホトケノザ(タビラコ)を見つけにくくなった」とか。とはいえ、冬枯れの大地から芽吹く若菜には、旺盛な生命力を感じるもの。田畑や道端、荒れ地にも自生するナズナは別名、ペンペン草。生命力の代名詞だろうか。
正月7日は、中国から伝わってきた五節句の一つ「人日(じんじつ)」。古代の占いに関係する習俗とされ、厄払いの日だった。七草の羹(あつもの)を食して無病息災を祈った。日本でも江戸期には、時の将軍までもが七草がゆを食べたようだ。
庶民には調理する際、はやしながら包丁やすりこぎで菜をたたく風習がある。〈七草ナズナ唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に…〉。唐土の鳥は、病気をもたらす不浄な鬼鳥だという(釜江正巳著「春・秋七草の歳時記」)。
日本の伝統行事にまつわる本を読むたびに人々はいつの世も無病息災、疫病退散を祈ってきたことを思う。いまは新型コロナウイルス。年明け早々、全国各地で感染者数がまたも急拡大してきた。しばらく状況が落ち着いていた高知でも、警戒を強めなければなるまい。
きょうは買ってきた七草セットで生命力を取り込むとしよう。もちろん手洗いなどの基本も徹底した上で。
1月7日のこよみ。
旧暦の12月5日に当たります。 かのえ さる 四緑 仏滅。
日の出は7時11分、日の入りは17時13分。
月の出は10時41分、月の入りは22時09分、月齢は4.4です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時57分、潮位1センチと、15時23分、潮位72センチです。
満潮は9時43分、潮位157センチと、20時56分、潮位149センチです。
1月8日のこよみ。
旧暦の12月6日に当たります。かのと とり 三碧 大安。
日の出は7時11分、日の入りは17時14分。
月の出は11時11分、月の入りは23時10分、月齢は5.4です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で3時36分、潮位20センチと、16時15分、潮位70センチです。
満潮は10時20分、潮位150センチと、21時49分、潮位133センチです。