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2022.01.03 08:00

小社会 住み替え

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 年末年始の休暇で、久しぶりに東京から高知に帰省した。コロナ禍なので動き回るのは控えているが、それでも高知市内の変化には気付いた。

 市中心部では新しい店ができていたり、新築や建設中の建物があったり。コロナ禍や人口減少の中でも街や経済が動いているのが分かるとホッとする。逆に足を延ばした郊外や市外では閉めた店や空き家が増えたように見え、地方の厳しさを改めて感じた。

 本紙の新年連載が取り上げている高知市の分譲マンション人気も、いまの地方の現実のようだ。高齢化に伴い、生活に便利な中心部への住み替え需要が増し、建設ラッシュが続く。人口減少と一極集中が同時に進んでいる。

 仏教に寒苦鳥(かんくちょう)という想像上の鳥の話がある。冬の夜、寒さに震えるつがいが、夜が明けたら寒さをしのげる巣を構えようと決意する。ところが日中暖かくなると、やる気がうせる。また夜になって震え、同じ事を繰り返す。

 そのため寒苦鳥は怠け者扱いをされるが、宗教評論家ひろさちやさんの持論は「プラスに評価したい」(著書「仏教とっておきの話366」)。いまのままやっていけるのであれば、「あくせく努力して巣を造る必要はない」。

 地方の暮らしに重ねてみる。無理をして中心部に住み替えないとおだやかな老後を送れない社会になっては困る。あくせく努力するのは個人では限界がある。街の変化が問いかける課題は重く、深い。


1月3日のこよみ。
旧暦の12月1日に当たります。ひのえ たつ 八白 赤口。
日の出は7時10分、日の入りは17時10分。
月の出は7時41分、月の入りは17時31分、月齢は0.4です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時01分、潮位-30センチと、12時22分、潮位82センチです。
満潮は7時00分、潮位177センチと、17時48分、潮位178センチです。

1月4日のこよみ。
旧暦の12月2日に当たります。ひのと み 七赤 先勝。
日の出は7時11分、日の入りは17時11分。
月の出は8時39分、月の入りは18時44分、月齢は1.4です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時48分、潮位-32センチと、13時07分、潮位80センチです。
満潮は7時44分、潮位176センチと、18時35分、潮位177センチです。

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