2021.12.28 15:36
吉良上野介が陰陽師に礼状 朝廷との人脈明らかに
吉良上野介が土御門泰福宛てに送った書簡
「忠臣蔵」の敵役として知られ赤穂浪士に討たれた吉良上野介が、朝廷の高官である公卿、土御門泰福(1655~1717年)宛てに送った書簡が28日までに愛知県の博物館に寄託された。陰陽師の土御門が将軍家のためにおはらいをしたことに対する礼状で、専門家は「吉良が朝廷に人脈があり、将軍家との取り次ぎをする様子が分かる興味深い史料」と分析している。
所有する滋賀県長浜市の男性が愛知県西尾市の博物館「岩瀬文庫」に保管と管理を依頼した。公開は未定。
書簡は、土御門が将軍家のためにけがれを払う儀式を行い、「(5代将軍徳川綱吉が)たいそうお喜びのご様子だった」と伝える内容。