2021.12.26 13:04
患者さまが望む生活のために【こうち医療ウォッチ】南国中央病院
南国中央病院 地域連携室 係長兼室長代行 畔地 雄大
その中で一番中心に考えるべきことは、「患者さま本人がどのような生活を送りたいか」であると考えています。われわれ医療従事者を含め、知識を備えてしまうと、前のようには動けないから家での生活が難しい、ご家族が近くにいないから1人暮らしは無理、と先入観を持ってしまうことがあります。
しかし世の中には車椅子で自宅生活をしている方もいれば、寝たきりで1人暮らしをされている方もいます。後日その方とお会いしたときに「家に帰れてよかった。なんとか生活できています」という声を聞くことができました。また、その一方で自宅退院を諦めて施設に入所された方からは、「あの時に一回でも家に帰っておけばよかった」と後悔の声が聞かれることもあります。
この2人の患者さまは家に帰られた方が車椅子、施設に入られた方はご自分で歩行が可能な方でした。自宅環境や社会的要素で困難な場合もありますが、ご本人の帰りたいという希望に可能な限り寄り添い、後悔のない選択ができるよう地域連携室として院内・院外ともに発信していきたいと思います。
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