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2021.12.24 08:00

小社会 イブの夜に

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 夜の街を彩るイルミネーションは意外に古くからあったようだ。東京では1907(明治40)年の勧業博覧会で既に使われていて、夏目漱石が小説「虞美人草(ぐびじんそう)」に取り上げている。

 ヒロインらが会場で光の世界に魅せられる。「文明を刺激の袋の底に篩(ふる)い寄せると博覧会になる。博覧会を鈍き夜の砂に漉(こ)せば燦(さん)たるイルミネーションになる」との一節もある。漱石は実際に訪れ、感激したのだろう。

 イルミネーションが文明を、時代を映すのなら現在はどうか。いまや冬の風物詩となり、全国各地の街や公園が鮮やかな光に包まれている。東京・丸の内では340本超の並木が1・2キロにわたって金色に輝き、壮観だ。

 省エネの発光ダイオード(LED)の中でも特に消費電力の低い物を選び、太陽光や風力の発電エネルギーを使っているという。規模だけでなく質へのこだわりは、時代の流れだろう。

 ただ地球温暖化は進行している。日本のことしの年平均気温は平年値より0・65度上回る見通しで、上昇幅は昨年と並び過去最高という。イルミネーションもLEDが主流になったとはいえ、各地で大規模にやればそれなりの電力を使う。このままでよいのか気にはなる。

 きょうはクリスマスイブ。イルミネーションに一段と人が集まる。そんな日にやぼな話題になったが、もしもイブの夜も省エネを意識する世になったら…。温暖化問題も少しは前進しているに違いない。


12月24日のこよみ。
旧暦の11月21日に当たります。ひのえ うま 九紫 先勝。
日の出は7時07分、日の入りは17時03分。
月の出は21時37分、月の入りは10時44分、月齢は19.8です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時40分、潮位12センチと、14時58分、潮位87センチです。
満潮は9時29分、潮位152センチと、20時25分、潮位145センチです。

12月25日のこよみ。
旧暦の11月22日に当たります。ひのと ひつじ 八白 友引。
日の出は7時08分、日の入りは17時04分。
月の出は22時37分、月の入りは11時15分、月齢は20.8です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時20分、潮位21センチと、15時52分、潮位86センチです。
満潮は10時11分、潮位149センチと、21時16分、潮位136センチです。

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