2021.12.13 19:35
建設石綿被害の九州訴訟が和解 最高裁で初、3億5千万円
国との和解成立後、記者会見する原告ら=13日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
建設現場でアスベスト(石綿)を吸い、肺がんや中皮腫などの病気になった九州4県の元労働者らが国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟は13日、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)で、国が謝罪し、原告53人中52人に総額約3億5600万円を支払うとの内容で和解が成立した。
国の責任を認めた最高裁判決を受けて国と原告団・弁護団が交わした基本合意書に従い、各地で和解協議が続いている。弁護団によると、全国で賠償を求めた元労働者の約3割について和解が成立。最高裁では初めて。
原告らは和解成立後、最高裁前で「国が謝罪」「企業も解決を」と書いた紙を掲げた。