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2021.11.01 08:39

秋季四国高校野球 高知の西野1回裏逆転3ラン 原石磨くリードも光る

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【鳴門―高知】1回裏高知2死二、三塁、西野(2)が3点本塁打を放ち、3―1と逆転。笑顔のチームメートに出迎えられる(西条ひうち球場=山下正晃撮影)

【鳴門―高知】1回裏高知2死二、三塁、西野(2)が3点本塁打を放ち、3―1と逆転。笑顔のチームメートに出迎えられる(西条ひうち球場=山下正晃撮影)

 
<秋季四国高校野球 決勝>31日 高知7―3鳴門

 左翼方向に上がった大飛球。5番西野は「せめて間に落ちてくれ!」と祈りながら走った。

 一回裏2死二、三塁。直前の守り、自身の好リードもあってピンチを1失点に抑えた後の攻撃だった。「ピッチャーが頑張ってくれた後のチャンス。三振は絶対駄目。何とか後ろにつなぐ」。内角高めのスライダーを振り抜くと、打球は左翼スタンドに刺さる逆転3点本塁打となった。

 投手陣に柱がいない中、野手を兼ねる3投手を中心に継投で勝ち上がってきた高知。あまたのピンチを粘投で乗り越えたが、その陰には西野のリードがあった。

 決勝では、4―2の四回、安打と内野ゴロ失策で無死一、二塁を招く。さらに打ち取ったファウルフライを野手が落球し、相手の押せ押せムードが高まった。

 だが西野は冷静だった。「速い変化球と直球で打ち取る」。スライダーやカットボールに直球を交ぜ、落球で命拾いした打者を空振り三振に仕留めた。エンドランを仕掛けた二走も、すかさず三塁送球で刺して併殺。続く打者も空振り三振に仕留め、失策で広げたピンチを帳消しにした。

 投手としては、にび色の原石だった3人を西野が磨き、宝石のように光り輝かせた。変化球が得意な山下は「多彩な球種が生きるよう緩急をどうつけるか」。直球に力がある高橋は「制球力を生かしてコースを突く」。球が速い川竹は「自分が投げる、という力みが強い。その力みをどうやって良い方向に持っていくか」。一人一人異なる良さを引き出せるよう、配球を考えている。

 浜口監督は「打者を分析する力や感性が素晴らしい。狙いが配球に表れている」と褒め、西野は「配球を研究しながら、もっと投手の良さを引き出していきたい」と前を向く。今度は神宮や甲子園の舞台で、マウンドに上がる投手を輝かせる仕事が待っている。(平野愛弓)

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