2019.12.06 17:57
骨粗しょう症について【こうち医療ウォッチ】ふくだ整形外科クリニック
ふくだ整形外科クリニック
福田 剛一 院長
世界保健機関 (WHO)からは、両親の大腿(だいたい)骨近位部骨折歴、現在の喫煙習慣、アルコールの多量摂取習慣などが骨粗しょう症、あるいは骨粗しょう症性骨折の危険因子として提唱されております。
ある統計データでは、高知県においては、1世帯当たりの年間に支払う飲酒費用が、全国一にランキングされています。過度の飲酒は、腸からのカルシウムの吸収を抑制し、尿からカルシウムの排せつを促進する作用があり、骨粗しょう症のリスクを高めます。また、飲酒による転倒も骨折に影響していると考えられます。実際、私が急性期病院在職中には、飲酒による転倒骨折の治療に当たることもたびたび経験しました。過度に飲酒される中高齢の方は、肝臓などの内科的な検査だけでなく、骨の検査も受けていただくことが望ましいと考えます。
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