2021.07.25 11:50
訪問リハビリで言語聴覚士が行っていること【こうち医療ウォッチ】南国中央病院
南国中央病院 リハビリテーション課 言語聴覚士 片平 静倫
最初に、当事業所では進行性神経変性疾患(パーキンソン病など)や中枢神経疾患を起因とした嚥下(えんげ)障害を有している方の依頼が多いです。これらの疾患では、声の出しにくさ・しゃべりにくさ、のみ込みにくさなどが主症状として出現します。声の出しにくさ・しゃべりにくさに対しては、正しく発音するために必要な口や舌に対するストレッチや筋力運動の他、声の大きさや声質の改善を目的とした呼吸・発声・発話運動を行っています。また、治療中に用いる言葉なども、その方の能力や性格・趣味等も踏まえて設定し、楽しく行えるよう心掛けています。
次に、のみ込みにくさに対しては嚥下能力を評価し、ご本人やご家族に適切な食形態・姿勢について提案しています。さらに、口・舌・のど等の嚥下に関わる器官の筋力運動や、身体のゆがみを修正し筋肉の硬さを取り除くことで、その方ののみ込む力を十分に引き出せるよう取り組んでいます。のみ込む力をつけることで、誤嚥性肺炎を予防するだけでなく、低栄養・脱水を改善し生活の質を向上させることができます。
これからも、利用者さまが自宅でその人らしく生きがいを持って生活できるような支援を提供してまいります。
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