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2021.10.09 08:15

中脇初枝の小説舞台化「世界の果てのこどもたち」 劇団朋友 きょう10/9ライブ配信

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中脇初枝原作の舞台「世界の果てのこどもたち」(東京都港区六本木=劇団朋友提供)

中脇初枝原作の舞台「世界の果てのこどもたち」(東京都港区六本木=劇団朋友提供)

 四万十市出身の作家、中脇初枝の小説「世界の果てのこどもたち」を、東京の劇団朋友が初めて舞台化した。東京都港区の俳優座劇場で上演中で、9日午後7時からの公演はインターネットを通じてライブ配信(有料)する。

 「世界の―」は、中脇が中国や本県の北幡地域(旧幡多郡大正町、十和村、西土佐村)などで取材を重ね、2年がかりで書き上げた。2015年に講談社から出版され、翌年の本屋大賞で3位に選ばれている。

 第2次世界大戦時、満州(現中国東北部)で出会った3人の少女の物語。高知県の山村から満州開拓団で渡った珠子、朝鮮半島から移り住んだ美子(ミジャ)、横浜から旅行に来た茉莉。

 珠子は引き揚げ時に中国残留孤児となる。美子一家は日本へ渡り、在日コリアンとして差別の日々を送る。茉莉は空襲で家も家族も失った。

 それぞれ逆境から戦後を生きた3人だが、同じ思い出を支えにしていた--。

 劇団朋友は俳優座の衛星劇団、劇団新人会が前身。1994年から現在の名称で活動しており、平和や戦争をテーマにした作品にも取り組んでいる。2年ほど前、小説「世界の―」を読んだ劇団員の西海真理が舞台化を提案。1年ほどかけて制作に取り組んだ。

 今月6日の初日を前に、稽古を見た中脇は「原作の世界観をすごく大事にしてくれて、感動しました。北幡の満蒙開拓団の歴史を、高知の人にも知ってほしい」と話していた。

 公演は10日まで。9日夜のライブ配信は劇団朋友の公式ホームページから申し込める。観劇サービス「観劇三昧」の会員登録(無料)が必要。配信チケットは3500円。23日まで見逃し配信もある。(細川喜弘)

高知のニュース 四万十市 上映・公演

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