2021.08.27 08:00
小社会 外来種
夜、東京の都心を歩いていたら動物が飛び出してきた。たまげたのはその動物の正体。顔はタヌキ似だが、尻尾にしま模様。アライグマだった。
外来種であるアライグマの野生化が問題になって久しい。1970年代にペットとして人気が出たが、逃げ出したり、捨てられたりして全国で繁殖。都心でも出くわすのだから、相当な数に増えているに違いない。
いまでは農作物を荒らす害獣として駆除に力を入れる自治体もある。国からは飼育も販売もできない特定外来生物に指定され、すっかり嫌われものだ。気の毒な話ではある。
こちらの身近な外来種2種もいま逆境にある。アメリカザリガニとミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)。環境省の専門家組織が先日、生態系への影響が大きくなっているため、規制の「必要がある」との提言をまとめた。
現在は飼育もでき、子どもたちにも人気がある生き物だ。一方で繁殖力が強く、池や沼では明らかに在来種を脅かしてきた。環境省は、飼育まで禁止すると野外放出を招きかねないとして、特定外来生物に指定した上で、飼育は認める制度も検討するという。分かるようで分かりにくい。
詩人の大島健夫さんは、外来種の問題は、人間がいかに矛盾に満ち、目先のことしか考えない生き物かを「あぶり出してしまう問題」と指摘する(著書「外来生物のきもち」)。夜な夜な都心を走るアライグマを見ても同感である。
8月27日のこよみ。
旧暦の7月20日に当たります。ひのと ひつじ 二黒 友引。
日の出は5時36分、日の入りは18時38分。
月の出は21時27分、月の入りは9時53分、月齢は18.5です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時31分、潮位68センチと、14時35分、潮位70センチです。
満潮は8時32分、潮位177センチと、20時47分、潮位182センチです。
8月28日のこよみ。
旧暦の7月21日に当たります。つちのえ さる 一白 先負。
日の出は5時37分、日の入りは18時37分。
月の出は21時56分、月の入りは10時50分、月齢は19.5です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で3時07分、潮位69センチと、15時00分、潮位86センチです。
満潮は9時13分、潮位165センチと、21時11分、潮位176センチです。