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2021.09.06 08:00

小社会 東京大会閉幕

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五輪やパラリンピックには競技以外にも見せ場がある。開会式と閉会式だ。開催地が趣向を凝らした歌や踊りはもちろん、選手入場は代わり映えがしなくても毎回盛り上がる。

旗手に続いて各国の選手団が行進する開会式は国別対抗の始まりを象徴する。対して閉会式は、各国の選手が一緒に入場したり、旗手の入場前に着席したり。和やかな雰囲気が、戦いが終われば手を取り合う仲間だと印象付ける。

五輪の閉会式でそんな入場が始まったのは1964年の東京大会かららしい。大会スローガン「世界は一つ」にふさわしい姿として話題になり、いまも続いている。大会のレガシー(遺産)になったといっていい。

パラリンピックが閉幕し、五輪を含む東京大会がすべて終わった。振り返ると、選手の活躍を除けば、もやもや感続きの大会ではなかったか。

コロナ禍でほとんどの競技が無観客開催になり、競技場が隔絶されたような大会だった。社会の共生やバリアフリーへの意識向上も期待されたが、世の中の関心は感染爆発に向かわざるを得なかった。揚げ句にコロナ流行下での開催を進めた菅首相の退陣表明。

先月、パラリンピック開幕を前にジャーナリストの田中圭太郎さんが本紙で述べていた。「東京での開催は今年でなければならなかったのか、改めて疑問を感じた」。もやもや感の元もそこにある。関係機関は、その検証なくしてレガシーは探れまい。

高知のニュース 小社会

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