2021.06.22 08:15
箱庭の中の物語 本城直季展より(2)川と橋の街「高知」
「なんて川と橋の多い街だろう」。ヘリに乗り、上空から高知市を見た写真家、本城直季は思った。
複数の川が入り組み、氾濫を繰り返すデルタ地帯を江戸初期に埋め立てて高知の街は造られた。今は人工的な橋が街と街をつないでいる。
同市比島町の久万川に架かる3本の橋を捉えた一枚は象徴的で、「高知の人は橋を日常的に使っているんだろう」と本城。そう言われて数えると、自分も毎日橋を3本渡って出社していた。
空から俯瞰(ふかん)して見ることで初めて気付く風景や日常がある。(楠瀬慶太)
「本城直季 (un)real utopia この世界にあなたがいる」は県立美術館で7/11まで。