2021.04.23 08:00
小社会 二兎を追う
二つの目標を同時に追求しても、結局どちらもうまくいかない―。世界にはひと味違うたとえもある。ユニークなのは、台湾の「二艘(そう)の船にまたがって泡を食う」、ネパールの「二人の妻を持つ男は部屋の隅で泣く」あたりか(岩波書店「世界ことわざ比較辞典」)。
新型コロナの感染抑止と経済再生。その「二兎」ともうまく追えていないのがいまの政府だろう。緊急事態宣言でみても、昨春の1度目は経済への打撃が大きく、年明けからの2度目は中途半端な抑止策で再拡大を招いた。
大都市で3度目の宣言が迫っている。変異株の拡大という新たな脅威もあり、大阪や東京は百貨店などへの休業要請も想定。当面はどちらのウサギを追うのか。経済重視の菅首相も、めりはりの利いた策が問われるのでは。
切り札となる接種人口分のワクチンに関し、首相は「9月までに供給されるめどが立った」と述べた。だが、国会で詳しい説明を避けている姿には不安がよぎる。「捕らぬたぬきの皮算用」にならぬよう。インドネシアでは「泳ぐ魚を見て塩コショウを擦る」という。
大都市部の宣言には高知県でも警戒を強めたい。「あすはわが身」は世界中に似た言い回しがある。
4月23日のこよみ。
旧暦の3月12日に当たります。かのと うし 八白 友引。
日の出は5時26分、日の入りは18時43分。
月の出は14時18分、月の入りは3時08分、月齢は11.0です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で9時36分、潮位76センチと、21時34分、潮位31センチです。
満潮は3時36分、潮位151センチと、15時10分、潮位142センチです。
4月24日のこよみ。
旧暦の3月13日に当たります。みずのえ とら 九紫 先負。
日の出は5時25分、日の入りは18時43分。
月の出は15時26分、月の入りは3時43分、月齢は12.0です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で10時13分、潮位56センチと、22時21分、潮位26センチです。
満潮は4時10分、潮位162センチと、16時07分、潮位159センチです。