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2021.04.20 08:00

小社会 聖火

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 きょうは二十四節気の一つ「穀雨」。穀物を育む恵みの雨が降る頃とされる。陽光も穏やかで、作物は芽吹き、若葉は一雨ごとに伸びる。先々の収穫へ、希望も膨らむ季節だ。

 土佐路をきのうから、東京五輪の聖火が巡っている。2日間を177人でつなぐという。ただ57年前の東京五輪時とは違って、コロナ禍。「できれば見に来ないで」と呼び掛けなければならない事態に、関係者の思いは複雑だろう。

 救いは、聖火リレーは単なる五輪の事前イベントではないことか。走者はトーチの火に自らの人生や未来への思いも込めて駆ける。先日の高知新聞も「支えてくれた人たちに成長した姿を見せ、感謝を伝えたい」と話す親子を紹介していた。

 本欄で以前取り上げたように、五輪の聖火はプロメテウスが人間に火を授けたギリシャ神話に由来する。この物語には続きがあり、いわゆる「パンドラの箱」が開き、多くの災いも人間界にもたらされてしまう。

 災難続きの東京五輪も不幸な箱を開けてしまったかのようだ。新型コロナウイルスの感染拡大はここに来て第4波の様相を見せている。大阪府は3度目の緊急事態宣言を政府に要請する方針を決めた。東京都の状況も厳しい。

 パンドラの箱には最後に「希望」が残ったといわれている。3カ月後に迫った五輪の行方は予断を許さない。が、どうなろうと、関わった多くの人や選手らに先々への希望が残る機会にしたい。

 
4月20日のこよみ。
旧暦の3月9日に当たります。つちのえ いぬ 五黄 大安。
日の出は5時30分、日の入りは18時40分。
月の出は11時08分、月の入りは1時04分、月齢は8.0です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時36分、潮位108センチと、17時45分、潮位47センチです。
満潮は9時39分、潮位127センチです。

4月21日のこよみ。
旧暦の3月10日に当たります。つちのと ゐ 六白 赤口。
日の出は5時29分、日の入りは18時41分。
月の出は12時09分、月の入りは1時50分、月齢は9.0です。
潮は長潮で、干潮は高知港標準で7時21分、潮位108センチと、19時21分、潮位47センチです。
満潮は1時41分、潮位129センチと、11時47分、潮位119センチです。

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