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2021.10.20 08:00

小社会 夕焼けフライト

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 大気澄み渡り、夕焼けの美しい季節だ。日が傾くにつれ西の空が刻一刻と赤みを増し、やがて燃えるような深紅となって秋晴れの最終章は荘厳な大団円を迎える。

 ただし、つるべ落としに例えられる秋の日だから見どころはほんのひととき。たちまち夜のとばりが降り、夕焼け一座の公演はアンコールに応じることなくお開きとなる。

 先日、そのショーを心ゆくまで堪能する機会に恵まれた。夕方乗った羽田発高知行きの最終便。搭乗口を通る乗客の顔を落陽が照らす。飛び立つ頃、空港は夕焼けが最高潮となって舞台装置は万端整った。

 沈む夕日を高知便が追い、夕暮れがどこまでも続く。西の空は焼けに焼けて真っ赤だ。雲海の先の太陽はホオズキのように熟れ、眼下の富士山は葛飾北斎描く赤富士さながら。居眠りの乗客を起こしたいような、割増運賃を払っても惜しくないようなぜいたくなフライトだった。

 その日はたまたま衆院解散の当日でもあった。羽田では先ほど議場で万歳三唱を終え、急ぎ選挙区に取って返すのであろう前議員を何人か見掛けた。とてもじゃないが夕焼けの感傷に浸ってなどいられない風情だった。

 きのう衆院選が公示された。首相就任から解散まで、解散から投開票まではいずれも戦後最短。早く早くと判断をせかす、まさにつるべ落としの総選挙だが、これをもって4年ぶりの政権選択の機会となる。危急存亡の秋(とき)と心したい。


10月20日のこよみ。
旧暦の9月15日に当たります。かのと うし 二黒 大安。
日の出は6時14分、日の入りは17時27分。
月の出は17時28分、月の入りは5時32分、月齢は13.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時40分、潮位188センチと、17時46分、潮位190センチです。
干潮は11時43分、潮位56センチと、23時59分、潮位37センチです。

10月21日のこよみ。
旧暦の9月16日に当たります。みずのえ とら 一白 赤口。
日の出は6時15分、日の入りは17時26分。
月の出は17時56分、月の入りは6時29分、月齢は14.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時15分、潮位190センチと、18時08分、潮位190センチです。
干潮は12時11分、潮位63センチです。

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