2025.09.06 08:50
【あんぱん】おしんちゃんは「お嫁に行って、高知で..」脚本家・中園ミホさんがやなせさんに伝えたいこと 気になる最終回は?

「あんぱん」の一場面。中園ミホさんをモデルとした毒舌の少女、中里佳保(永瀬ゆずなさん)が登場した
NHKの連続テレビ小説「あんぱん」の脚本家、中園ミホさんがこのほど、高知新聞社などの合同インタビューに応じた。やなせたかしさん夫妻をモデルにした物語も、いよいよ終盤。執筆を終え、あらためてドラマに込めた思いや、やなせさんに伝えたい気持ちなどを聞いた。
―中園さんは幼いころ、やなせさんと文通してました。ドラマで、毒舌の少女が嵩の家を訪れてました。
「やなせさんは『いつでも仕事場に遊びにいらっしゃい』と手紙に書いてくれてた。私はマンションの前までは行きましたが、ベルを鳴らす勇気がなくて帰ってきていました」

やなせたかしさんが描いた幼い頃の中園ミホさん(中園さん提供)
「親戚に、(ドラマは)どうしてあんな生意気な子にしたのと叱られました。でも、やなせさんのファンだから、詩を愛する子だからといって、みんなが天使のように清らかで、行儀のいい子ではないと思う。お父さんを亡くしてつらい時に、そういう姿をみんなに知られたくないから、強がって言っちゃう子みたいに書いた。やなせさんは優しい方だったから、ああいうかわいくない子が来ても、きっと優しくしてくださっただろうなって」
―ドラマで特に印象に残ったシーンは。
「千尋(中沢元紀さん)と嵩の最後の別れの場面。脚本を書くのはあまり早くないけど、あの回は1時間ぐらいで書けた。やなせさんの本『おとうとものがたり』などを読んでいたし、2人の俳優さんが全身全霊で演じてくださってたんで、キャラクターが出来上がってたんだと思う。2人が勝手にしゃべっていることを私が書き取っているって感じで。あれは、やなせさんと千尋さんが書かせてくれたんじゃないのかなと今になって思います。
―最終回はどこを目指したんでしょう。
「書き始めた瞬間から着地点を考えていて、130話を書いている間に、100通りぐらいぼんやり考えていた。最終的には、みんなで話し合って決めた感じです。脚本家の独りよがりになってもいけないので、みんなが望んだ形です」
―柳井家の女中「宇戸しん」(瞳水(ひとみ)ひまりさん)の行方が気になります。
「おしんちゃんはお嫁に行って、高知で幸せに暮らしています。のぶと嵩の結婚祝いを、祖母のくらばあ(浅田美代子さん)が企画して、みんなで集まりましたよね。あそこに、おしんちゃんも入れて…





















