2024.04.27 08:35
地震被害復旧願いこいのぼり 宿毛市・松田川に２００匹舞う
復旧への願いを乗せ、風に舞うこいのぼり（宿毛市の松田川親水公園）
宿毛市の松田川下流で２６日、こいのぼりの川渡しがお目見えし、約２００匹が風に乗って気持ちよさそうに泳いでいる。作業をした市民は、同市で震度６弱を観測した地震被害の復旧に願いを込め、「被災した人たちが明るい気持ちになってくれたらいいね」と思いやった。
２００７年から続く恒例行事で、この日の作業には市民生児童委員協議会中央支部や宿毛商工会議所などの約３０人が参加。荒瀬山から対岸の松田川親水公園まで約３００メートルのワイヤ２本を架設し、市民らから寄せられた色とりどりのこいのぼりを結びつけた。子どもらが触って楽しめるよう、高さ２メートルの場所をつくり、５０匹ほどを泳がせた。
同公園付近の市街地では、家屋が破損するなど地震で多くの被害が出た。設置作業には、被災した市民も加わった。
清家敬太郎さん（７５）＝中央３丁目＝は「たくさんの人が怖い思いをした。１日でも早い復旧を願いながら作業しました」。毎年参加する吉松邦男さん（８２）＝萩原＝は「多くの人に見に来てほしい。復旧へ宿毛が前進していることも感じてくれたらうれしい」と話していた。
こいのぼりは国道５６号の新宿毛大橋や、土佐くろしお鉄道宿毛線からも見渡せる。５月１０日まで。（坂本出）
