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2024.03.09 08:00

小社会 ゴルフと性別

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 「土佐カン」の春が今年も熱気を帯びている。香南市のゴルフ場で開催中の女子プロツアー大会は予選を終え、今日から決勝ラウンドに。好天が見込め、大勢のギャラリーが期待できそうだ。

 身体能力では男性優位のスポーツ界にあって、プロゴルフ人気は女性上位が続く。試合数、賞金総額とも男子より上。理由はさまざまだが、高い技術やスター選手の存在に加え、ファンやスポンサー獲得に向けた主催者の努力も大きいようだ。

 ただ、男性中心に普及した競技であり、最近まで女性差別はあった。欧州の名門コースは2010年代半ばまで女性会員を認めず、東京五輪の会場になった埼玉県のコースも同様。五輪憲章に抵触するため、門戸を開いた経緯がある。

 そのような風土を考えると、今の女子ゴルフの隆盛が改めて価値を持つ。きのうは「国際女性デー」。自分らしく生き生きとフェアウエーを歩く選手の姿は、ジェンダー平等の時代をけん引しているように見えた。

 話題の「不適切」ドラマではないが、気を引き締めるべきは過去の価値観が染みついた世代か。悪意はなくても思い込みが言葉になることがある。「女性=華」のイメージからか、大会絡みでよく「華やかな」との枕ことばが使われるが、もやもやする人もいるかもしれない。

 男女の「違い」は存在する。それが「差別」にならないためにはどうすればよいか。時代が変わるのが速い。

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