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2024.02.24 08:00

小社会 40年史観では

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 作家の故半藤一利さんは、精通する日本の近現代史をよく「40年史観」で語っていた。40年周期で大きな転機が来るというもので、歴史の流れが分かりやすく整理されていた。

 日本は、幕府に続き朝廷も開国に転じた幕末1865年を起点に、明治維新を経て新しい国づくりを進めた。40年後の1905年、日露戦争に勝ち、ついに強国入りの栄華を手にする。ところが自信過剰に陥ったのだろう。次第に転落していく。

 その結末は45年の敗戦。おびただしい命を犠牲にした悲劇だった。戦後の独立国家としての歩みは、占領期間が明けた52年から。今度は経済大国へとのし上がっていくのだが。

 「おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」。平家物語はうまく表現したものだ。40年後の92年には、バブル景気に沸いた日本がまたもや没落の道に入る。

 それからはや30年余り。一昨日、日経平均株価がバブル期の89年末に付けた史上最高値を超え、大ニュースとして駆け巡った。もっとも国民生活は物価高にあえぎ、人口減少も深刻だ。先行きは暗く、バブル期のような高揚感はないに等しい。

 半藤さんは生前、日本を憂えていた。バブル崩壊の後も「私たちがみたのは、政・官・財のまったくの無責任でした」と(著書「昭和史―戦後篇」)。40年史観では次の転機は8年後の2032年。栄華到来のはずだが、現状には「まさか…」と不安がよぎる。

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