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2024.02.06 07:52

【立民が党大会】政権担う力を示せるか

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 目標を高く掲げることは悪くないが、裏付けとなる力や見通しがないままでは「大風呂敷」と冷ややかに受け止められるだけだ。政権奪取を目指すなら、それを担える能力があることを国民に示す必要がある。
 立憲民主党が党大会を開き、次期衆院選での政権交代を明記した活動計画を採択した。泉健太代表は「金権体質を政界から一掃しなければいけない」と訴えた。
 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で自民への信頼は地に落ち、野党に追い風が吹く。それを好機と捉えたのだろう。「与党の過半数割れ」としていた次期衆院選の目標を一気に上方修正した。
 立民執行部は、今国会の最大テーマである政治改革で与野党の議論を主導して存在感を発揮し、その勢いで4月に予定される三つの衆院補選で結果を残して、政権交代の足がかりにしたい考えのようだ。
 さらに、政治改革や子育て支援、教育無償化など野党各党が一致できる政策の実現を使命(ミッション)とする「ミッション型内閣」を提唱し、立民が中心となった新しい政権のイメージを打ち上げた。
 政権が取って代わられる可能性があれば、政治に緊張感が生まれる。それこそ小選挙区制度導入の狙いでもあった。野党第1党が政権交代を掲げるのはむしろ当然だろう。
 ただ、現実を見ると心もとない。立民の衆院小選挙区の候補者擁立状況は、まだ目標200人に対して170人台にとどまる。与党の過半数割れには野党連携が欠かせないが、日本維新の会、共産党と現時点で競合する選挙区が少なくない。
 党の政権に対する基本姿勢が「政策提案型」か「対決型」かで揺れてきた経緯があり、一方に寄れば一方の勢力が離れる野党連携のジレンマも抱えたままだ。政治改革論議は野党間で一部方針が異なり、「ミッション型内閣」に対する他党の反応も良いとは言えない。自公政権に対峙(たいじ)する野党連携は見通せず、泉代表らの手腕が問われる。
 それと並んで政権交代への大きな焦点になるのは、旧民主党政権のマイナスイメージだろう。混乱した経緯から、有権者には「政権を任せるのが不安」という意識が根強く残っていることは否定できない。
 「政治とカネ」の問題で自民の「敵失」がこれだけ続いているにもかかわらず、共同通信が2月初めに行った世論調査での政党支持率は、自民の31・5%に対し、立民は9・0%にとどまった。維新より低い状況が長く続く。
 政権批判で散発的に存在感を発揮したとしても、党勢伸長の効果は限られる。政権担当能力があると思わせることが重要だ。
 自民への対抗軸となる理念や骨太の戦略・政策を備えているか。党のガバナンス(統治)は機能しているか。地方組織は広がっているか。党首に指導力や発信力があるか。
 こうした党運営の根っこの部分に変化が見えてこそ、有権者の期待は膨らんでくるのではないか。

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