2023.11.17 10:37
ＩＰＥＦ１４カ国首脳、妥結確認 脱炭素や税逃れ３分野、対中念頭
１６日、インド太平洋経済枠組み（ＩＰＥＦ）の会合で話すバイデン米大統領＝サンフランシスコ（ロイター＝共同）
【サンフランシスコ共同】新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み（ＩＰＥＦ）」交渉に参加する日本や米国など１４カ国は１６日（日本時間１７日午前）、米サンフランシスコで首脳会合を開いた。新興国の脱炭素化や税逃れ防止を含む実質妥結を確認した。主要４分野のうち、妥結を先送りした貿易を除く３分野で決着し、昨年９月の交渉入りから約１年で、初めてまとまった形での成果となる。覇権を強める中国へ対抗する狙い。
ＩＰＥＦ参加国は１６日、首脳声明を発表し「記録的な速さで目標を達成した」と強調。脱炭素化などの妥結が「今後も前進し続けるための基盤を築いた」とした。今後首脳会合を２年に１回開くことも明記した。
ＩＰＥＦは環太平洋連携協定（ＴＰＰ）の代替策としてバイデン米政権が主導。関税引き下げは議題に含めず、「貿易」や「供給網」強化、脱炭素化を推進する「クリーン経済」、税逃れ防止を含む「公正な経済」の４分野を柱として交渉を進めてきた。このうち３分野で妥結に至り、大きな節目を迎えた。
