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2023.10.21 08:00

小社会 あんぱん

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 昨年ヒットした映画に、中井貴一さん主演の「大河への道」がある。物語の軸は伊能忠敬による日本地図の完成秘話だが、タイトル通り、千葉県が伊能の大河ドラマ化を目指す設定で話は展開する。

  大河、そして連続テレビ小説。このNHKの二大ドラマの舞台になった地域の盛り上がりは特別だ。各地がゆかりの偉人を推し、映画のような誘致活動が熱を帯びる。

 その中でどう作品が決まるのかは局のみぞ知る。「らんまん」は脚本家主導だったが、過去に誘致活動も行われた。実際はさまざまだろう。ただ、地域性は考慮するとみられており、同じ地域が短期間で続くことはないとの定説があった。

 だから異例と言ってよい。本県出身のやなせたかしさん、小松暢(のぶ)さん夫妻がモデルの朝ドラ「あんぱん」の2025年放送が決まった。

 ドラマ化を巡って特段の活動はなかったという。となれば、局側が主体的に選んだということか。戦後80年の節目。やなせ作品の平和への思いを重視したのかもしれない。ともあれ、らんまんロスの県民には朗報だ。名言、エピソードは数多く、今からいろいろ内容を想像できる。楽しみが続く。

 やなせさんがブレークしたのは70歳前。異例のドラマ化は、常識の枠に収まらず、サプライズ好きでもあったやなせさんらしい。「人を喜ばせることが人生の最高の楽しみ」が口癖だった。泉下で県民の反応を楽しんでいるに違いない。

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