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2023.10.08 08:40

見る人を引き込む!版画116点 トリエンナーレ展開幕 高知県いの町

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大賞の徳広秀光さん=左=らが作品について解説した高知国際版画トリエンナーレ展(いの町紙の博物館)

大賞の徳広秀光さん=左=らが作品について解説した高知国際版画トリエンナーレ展(いの町紙の博物館)


 土佐和紙のPRと版画文化の発展を目指し、3年に1度開かれる公募展「第12回高知国際版画トリエンナーレ展」が7日、いの町の紙の博物館で開幕した。国内外から応募のあった1359点の中から、入賞・入選を果たした116点を展示。高い技術と表現力で、版画の多彩な魅力を伝える作品が、見る人を引き込んでいる。12月3日まで。

 土佐和紙国際化実行委員会(中平雅彦会長)の主催。1990年の創設以来、地元企業などの支援を受けて国内で最も長い歴史を重ね、世界有数の国際公募展となっている。今回は53カ国・地域の692人から応募があり、6月に審査が行われた。

 この日のオープニングセレモニーには、県内在住の作家として初めて大賞に輝いた徳広秀光さん(高知市)、審査員長の三木哲夫・兵庫陶芸美術館長、池田牧子いの町長らが出席。紙風船を飛ばして祝った。

 会場には大賞を含む入賞16点と入選100点が並び、緻密な描写や重層的な色彩など、作家の多様な世界観と技を堪能できる。審査員や作家本人が作品の前で行った解説には、来場者が興味深そうに聞き入った。

 高知県立美術館賞に選ばれた佐藤寧音(ねね)さん(札幌大谷大学芸術学部版画専攻4年)の「五人五色」は、船に乗った5人の人間がライトを照らして海を進む、挿絵のような温かい作品。初めて土佐和紙に刷ってその使いやすさに驚いたといい、紙固有の色や質感を生かして仕上げた。

 今回初来高して国内外の力作を鑑賞し、「図録では伝わりきらない凹凸感や、手間を掛けた良さに圧倒されました」と刺激を受けていた。(徳澄裕子)

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