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2022.12.22 08:40

「宇宙深海酒」に県地場産大賞 高知県酒造組合、物語性PR

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土佐深海酒プロジェクトの大賞受賞を喜ぶ県酒造組合の竹村昭彦理事長=前列右=ら(高知市廿代町)

土佐深海酒プロジェクトの大賞受賞を喜ぶ県酒造組合の竹村昭彦理事長=前列右=ら(高知市廿代町)

 高知県内の優れた地場産品や産業振興活動をたたえる第37回県地場産業大賞が21日発表され、県酒造組合(高知市廿代町)の「宇宙深海酒プロジェクト」が選ばれた。産学官が連携し、宇宙と深海を旅した県産酵母で酒を造るという夢を実現させ、土佐酒のイメージアップと売り上げ増に貢献した点やストーリー性が高く評価された。

 同組合は、2005年に宇宙に行った県産酵母をさらに変化させようと、19年に海洋研究開発機構の協力で水深5500~5800メートルの深海へと送った。その際は酵母は水圧に耐えられず全滅したが、21年の再挑戦では見事生還した。

 その酵母で仕込んだ土佐酒は飲み応えが増し、同年末から宇宙深海酒と銘打って県内6蔵元が販売。今年1月には、さらに別の県産酵母を深海に送るなど、ユニークな取り組みは国内外で注目を集めている。

 同組合の竹村昭彦理事長(60)は「県内酒蔵は連携してレベルアップを図っている。コロナ下で厳しい状況が続くが、過酷な環境に耐えた酵母は勇気を与えてくれる」と話した。同組合は06年にも土佐宇宙酒で大賞に次ぐ地場産業賞を受賞している。

 地場産業大賞は、県産業振興センターが1986年度からくろしお博覧会記念基金を活用して実施。本年度の一般の部には、前年より8件多い57件の応募があり、大賞のほか15件が入賞した。

 高校生の部は来年1月の審査を経て同月下旬に発表する。表彰式は一般の部と併せて2月15日に行う。(大山泰志)

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