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2022.09.06 08:40

養殖テナガエビを一般販売、研究8年目で初 高知・中土佐町の松下商店、飼育技術徐々に向上

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12~15センチのサイズにそろえて出荷されるエビ(写真はいずれも中土佐町の松下商店)

12~15センチのサイズにそろえて出荷されるエビ(写真はいずれも中土佐町の松下商店)

 四万十川などに生息する在来種、ミナミテナガエビの種苗生産に成功していた高岡郡中土佐町大野見奈路の松下商店はこのほど、「しまんとテナガエビ」のブランド名で、成長したエビのインターネット販売を始めた。テナガエビの養殖事業は全国的に珍しく、一般向けの販売は研究開始から8年目で初。松下昇平代表(34)は「事業拡大に向けさらに生産技術を高めたい」と意欲を見せている。

 養殖は町と県外企業が連携して2015年度から研究していたが、この企業は19年度で撤退。町内で七面鳥の生産販売を手掛ける松下商店が事業を引き継ぎ、20年秋に初めて約10万匹の稚エビの量産に成功した。

真空パックの養殖テナガエビを手にする松下昇平代表

真空パックの養殖テナガエビを手にする松下昇平代表

 ただ、その後の飼育過程で共食いしたり、冬季に死んだりする問題が発生し、順調に育ったのは数千匹。繁殖用などを除き、21年度は業務筋に1300匹を出荷するにとどまった。22年度も課題の全面解決には至っていないが、共食いが生じにくい環境づくりなどに努め生存率は一定向上。5千匹を出荷できるめどが立った。

 出荷するのは約1年飼育したエビで、はさみを含めた体長は12~15センチ、重さ4グラム以上。氷で締め、真空パックで1袋20匹を冷凍して発送する。

 城西館(高知市)は6月から和食の食材として使い、素揚げや化粧焼きで宿泊客らに提供。松本昌時・和食料理長(56)は「見た目や味は天然物と遜色なく、サイズが一定で使いやすい」と高く評価する。

 四万十川の天然テナガエビは近年、資源量が減少。松下代表は近いうちに1万~2万匹、将来は20万匹の出荷を目標に掲げ、「大量の稚エビを育てる方法はまだ手探りだが、積み上げてきた技術を無駄にしないためにも課題を解決していきたい」と話している。

 冷凍テナガエビは1パック1200円(税込み、送料別)。同社のオンラインショップで注文できる。問い合わせは同商店(080・6397・2355)へ。(富尾和方)

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