2022.03.06 08:31
動物標本を未来に残そう 高知県越知町で危機伝えるパネル展
動物標本の危機を伝えるパネル展(越知町の横倉山自然の森博物館)
昨年、県内約70の文化施設などでつくる「こうちミュージアムネットワーク」が個人宅や公的施設など約60カ所にあるコレクションの保管状況を調査。国内有数の昆虫コレクションなど計23万5千点以上を確認したが、うち7万点以上が所有者の高齢化などにより、今後10年以内に保管が困難になりそうだと分かった。
パネル展は、哺乳類やサンゴなど10コレクションの保管状況などを写真で紹介。紫外線対策や湿度管理、虫害予防など必要な設備を示し、「多くの所有者が県に収蔵庫ができることを望んでいる」と指摘。保管場所の一例として、廃校を活用した静岡市の博物館を紹介している。
調査に当たった横倉山自然の森博物館の谷地森秀二学芸員は「標本を未来に残す方法を考えてもらいたい」と訴えている。
パネル展は今後、高知市の高知みらい科学館などで開催予定。同ネットワークのウェブサイトでもパネルなどを公開中。(八田大輔)