2017.08.27 11:25
1型糖尿病について【こうち医療ウォッチ】青柳クリニック
青柳クリニック 糖尿病内科・内科 高田浩史院長
【経歴】平成14年 久留米大学医学部卒業 平成14年 高知医科大学第二内科(現 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科) 平成15年 高知県立中央病院 平成25年 東京女子医科大学 糖尿病センター 平成26年 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科
糖尿病患者さんの多くは2型糖尿病ですが、それ以外にも1型糖尿病や妊娠糖尿病、その他の原因による糖尿病があります。
1型糖尿病はもともと患者さんが持っていた遺伝的因子に環境的因子(ウイルス感染等)が加わることによって、自己免疫等で短期間に膵臓(すいぞう)のインスリンを作る細胞が破壊され発症しますが、詳細な機序に関してはまだまだ不明点も残っています。つまり食事や運動などの生活習慣が原因で発症するわけではありません。多くの方で初めからインスリン治療が必要となります。1型糖尿病治療で最も重要なことは、医師の指示なしでインスリン治療を中断しないことです。生命に関わる可能性があります。
ー1型糖尿病治療について
1型糖尿病と2型糖尿病の治療方法は異なります。1型糖尿病では、基本的には糖尿病発症前の生活スタイルが再びできるようにインスリン治療を行っていきます。そのためには食事内容、運動量等を考慮して、インスリン量の自己調整が必要になります。インスリン量の調整には、食事に含まれる炭水化物量を計算(カーボカウント)するとうまくいく場合があります。当院でもカーボカウントを指導しています。決して炭水化物制限ではありません。1型糖尿病になって長期間たっても、血糖コントロールがうまくいかない方も多くいます。原因はさまざまですが、当院では患者さんごとに対応方法を一緒に考えていきます。1型糖尿病の治療は、多くの症例を経験した糖尿病専門の先生の診察をお勧めします。
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