2017.12.23 11:09
糖尿病患者さんの、この時期気になる注意点【こうち医療ウォッチ】青柳クリニック
青柳クリニック 糖尿病内科・内科 高田浩史院長
【経歴】平成14年 久留米大学医学部卒業 平成14年 高知医科大学第二内科(現 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科) 平成15年 高知県立中央病院 平成25年 東京女子医科大学 糖尿病センター 平成26年 高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科
年末になり高知県でも寒い日々が続いています。糖尿病患者さんの、寒い時期での日常生活の注意点をお伝えします。まずはヒートショックです。屋内から屋外、浴室から脱衣所、寝室からトイレなど寒暖差が大きな所への移動は、血圧の乱れや脈拍の乱れを招きます。病歴の長い糖尿病患者さんは血管病変を持っている可能性があり、これらの血圧や脈拍の乱れは、心疾患や脳卒中を引き起こすことがあります。予防のためにも上着を一枚羽織る、一番風呂を避けるなどの工夫をお勧めします。次は低温やけどです。糖尿病神経障害のある患者さんでは、足先などの温度感覚が鈍くなっている可能性があり、こたつ、湯たんぽ、カイロなどで低温やけどを負うことがありますので、特に注意が必要です。もしやけどを負った場合には、糖尿病患者さんでは重症化する場合がありますので、早期に病院を受診することをお勧めします。
ー年末年始の注意点
年末年始はクリスマス、正月、忘年会、新年会などイベントが多いため、血糖コントロールが悪化したり、太りやすい時期です。手軽にできる対策法は体重を測ることです。そしてカレンダーに記載することをお勧めします。毎日、さらには1日でも、起床時、帰宅時など複数回、測ることが有効です。体重を知ることで食べ過ぎていないか自覚することができます。
来る年の、皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
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