2021.07.05 08:37
絵金祭りの気分味わって、高知・香南市の絵金蔵で特別展 白描画や芝居絵屏風など
幕末の絵師、絵金こと金蔵が描いた白描画や芝居絵屏風(びょうぶ)などを展示する夏の特別展が、香南市赤岡町の絵金蔵で開かれている。6日からの「絵金芝居絵紀行」を含めた〝3本立て〟。担当者は「土佐赤岡絵金祭りは中止になったが、多彩な展示を楽しんでほしい」と呼び掛けている。月曜休館。
絵金祭りは、芝居絵屏風がろうそくとともに夏の夜を彩る名物イベント。今年も7月に予定されていたが、新型コロナウイルス禍で昨年に続いて中止となった。
開催中の「白描展」(8月1日まで)は、ヘチマや一つ目小僧などを墨で描いた18点を紹介。芝居絵屏風のおどろおどろしい作風とは異なり、線の細さや色の濃淡で表現している。
「5分の1展」(8月1日まで)は、「蘆屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ) 葛(くず)の葉子別れ」など、薫蒸事故後に修理された芝居絵屏風5点を週替わりで公開する。
「絵金芝居絵紀行」(7月25日まで)は、高知市浦戸で保管されている芝居絵屏風3点のほか、例年は絵金祭りに登場する絵馬提灯(ぢょうちん)5点を公開。担当学芸員は「旅をしながらお話が進む芝居絵。旅行気分を楽しんでほしい」と話している。
「少しでも赤岡の雰囲気を味わってほしい」と沢田美枝蔵長が製作した、絵金祭りでにぎわう町のミニチュア模型も展示する。(深田恵衣)