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2021.06.04 08:00

小社会 共生

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 「火砕流」という現象の恐ろしさを知ったのは30年前、あの惨事だった。長崎県の雲仙・普賢岳。噴火が続いていた1991年6月3日、大量の高温物質が麓に流れ込み、43人が亡くなった。

 当時約200年ぶりの噴火といわれ、侮っていた面もあったに違いない。国内ではその3年7カ月後、阪神大震災も発生。災害列島の宿命をいや応なく感じさせられた。

 これらの大災害は犠牲も大きかったが、社会の意識を変える契機になったのも確かだ。観測や研究、住民の防災活動などが強化された。雲仙・普賢岳の麓も復興が進み、災害の遺構を残すなど伝承に力を入れてきた。

 「教訓を生かし、地域がどう再生してきたのかも感じてほしい」。発生30年を迎えての高知新聞の記事で雲仙岳災害記念館の館長が語った言葉には、将来の脅威への強い決意もにじんでいた。

 雲仙・普賢岳がある島原半島は2009年、世界ジオパークに認定された。テーマは「活火山と人の共生」。火山は時に人に牙をむくが、温泉などの恵みももたらしてきた。そこに産業や文化も根付いた。世界ジオ認定は、住民が被災後も火山と生きる宣言をしたに等しい。

 11年に世界ジオに認定された室戸の大地もまた同じ。繰り返される南海トラフ地震などによって出来上がった。県全体がそうともいえる。これからも高知が高知であるためには脅威と向き合うしかない。被害を抑え、復興を果たす覚悟で。


6月4日のこよみ。
旧暦の4月24日に当たります。みずのと ひつじ 五黄 先負。
日の出は4時56分、日の入りは19時13分。
月の出は1時37分、月の入りは13時34分、月齢は23.3です。
潮は小潮で、満潮は高知港標準で1時48分、潮位152センチと、13時55分、潮位132センチです。
干潮は8時12分、潮位83センチと、19時57分、潮位76センチです。

6月5日のこよみ。
旧暦の4月25日に当たります。きのえ さる 六白 仏滅。
日の出は4時56分、日の入りは19時13分。
月の出は2時03分、月の入りは14時30分、月齢は24.3です。
潮は長潮で、満潮は高知港標準で2時33分、潮位156センチと、15時09分、潮位139センチです。
干潮は9時03分、潮位69センチと、20時56分、潮位81センチです。

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