2021.04.23 08:40
フォっトけないす ジブリのようなトンネル 樫迫隧道(土佐市・須崎市)新たな観光地に?
高知県土佐市と須崎市の境を走る延長76メートルの「樫迫隧道」。国道56号に隣接しており、樫佐古隧道や樫迫トンネルとも呼ばれている。
土佐市史などによると、樫迫隧道は明治時代の1898年完成。当初は馬車、その後、車やバスなども通るようになった。1958年に名古屋トンネル(現在は閉鎖)、94年に現在の国道に新名古屋トンネルが完成したものの、周辺に民家があることから現在も生活道として通行が可能だ。
その現世離れした雰囲気が人気を呼んだのか、「ここ2、3年で10人以上はトンネルの写真を撮りゆう人を見た」と地元男性。道マニアやトンネル愛好家の口に上っているのだろうか。会員制交流サイト(SNS)にも写真が投稿されている。
両市が5年に1回トンネル内を点検。土佐市の担当者は「今のところ大きな異常はなし。昔の人の技術はすごいねえ」と笑う。土佐市観光協会は今後、PRに力を入れていきたい考えだ。
120歳を超すトンネルは観光の呼び水となるだろうか。カエルのような水抜きが須崎市側にしかないのはなぜだろう。そんなことを考えながらトンネルをゆくと、ちょっとした異空間に迷い込んだ感覚になった。(土佐支局・山崎友裕)