
トークショーでドラマ撮影の裏話を披露する竹谷光司さん(右端)=香美市香北町美良布の健康センターセレネ前広場
 全国のあんパンが集結する「あんぱんサミット2025in高知」が7日、香美市の市保健福祉センター香北などで開かれ、約4200人(主催者発表)が即売やパン食い競争を楽しんだ。NHK連続テレビ小説「あんぱん」で製パン指導を担当した竹谷光司さん(77)も登場し、ドラマの裏話を披露した。

全国各地から集まったあんパンを手に取る来場者(香美市香北町韮生野の市保健福祉センター香北)
 物部川流域で開催中の観光博覧会「ものべすと」の実行委員会が企画。会場には北海道や東京、長野などから46種類のあんパンが並んだ。販売が始まる1時間前から行列ができ、来場者は個性豊かなパンを次々とかごに入れた。
 竹谷さんはトークショーで製パン指導について振り返った。終戦直後の場面でトウモロコシの粉でパンを作るよう頼まれた時には「粉を20%、40%含んだパンをどうにか作ったけど、『こんなおいしそうなパンはない』と却下された」と紹介。「やけくそで80%まで上げて提出しました」と打ち明けた。

竹谷さんからこつを教わり、あんパン作りに挑戦する親子ら(香美市香北町韮生野の市保健福祉センター)
 竹谷さんは、県内外の親子連れらにあんパン作りも指導。「焼き上がりが悪くなるから生地は絶対乾燥させちゃ駄目」「手で作ったくぼみに生地とあんを入れて押すとうまく包めます」とこつを伝授した。

あんぱん作り教室で焼き上がったあんぱん
 焼き上がったあんパンを手にした参加者は「売り物みたい」「すごくおいしそう」。香南市から参加した田岡雅美さん(49)は「初めて作ったけど、出来が良すぎてびっくりした。家でまた作ります」と目を輝かせていた。(相良平蔵)