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2025.07.30 05:00

小社会 田んぼと語る100歳

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 現在100歳と4カ月。香南市野市町の安広哲夫さんは今も農業に励む。「農は国の本(もと)」との信念は揺るがず、田んぼでおいしい米を作る。

 今春は代かきをして、いざ植えるとなって入院した。無事回復し、友人が植えてくれた田の縁に再び立った。「死にそこのうたですきにね」と笑う。奥さんをデイサービスに見送った後、朝から20アールの田んぼを見渡す。

 福岡で終戦を迎えて帰郷、高校の農業科の先生となった。定年退職をして、二足のわらじだった稲作を専業とする。以来40年、米価低迷には音を上げたが、質で勝負と踏ん張った。

 「作物と話せる」そうだ。先日は愛車の古いセドリックで1人室戸市へ。深層水50リットルを持ち帰り、田にまいた。「稲が、ありがとう、って」「それで、僕は答えた。来年は作れんかもしれんので、あなたと最後に喜びを分かち合いましょう。ほいたら稲が『あんたと出会えてうれしい』やと」。10日前の「本当にあった会話」。語らいの後、田んぼに向かって頭を下げたという。

 本当に100歳ですか? お元気の秘訣(ひけつ)は? 「体を動かすこと、つまり耕すこと、酸素を体に入れること。土作りと一緒よね」。稲作の成否は土が決める。森の土と同じように自然のままであることがよい。そうした信念も揺るがない。

 色づく稲穂が傾く。8月半ばまでに収穫できそうだ。収穫の後は土をすぐ耕し、空気を入れて炎暑であぶる。「土とも話すよ」

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