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2025.01.04 05:00

小社会 みそぎ

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 1980年代から続く詩集のシリーズに「のはらうた」がある。その第4巻に印象的な作品を見つけた。2000年秋に出版されているから、翌01年が巳(み)年なのを意識したのかもしれない。

 題名は「だっぴ」、作者は「へびいちのすけ」。〈「だっぴ」すりゃ ちょっぴり おとなで ぼく しんぴん あたらしい としがはじまる きぶんだよ だから そのときゃ 「だっぴー・ニュー・イヤー」〉

 脱皮は人間にはない現象で興味深い。成長の証しでもある。なるほど、かつて年を取る節目だった新年と重ね合わせると面白い。民俗学者の吉野裕子さんによると、実際、古代日本人は蛇を信仰していたという。特に生まれ変わるかのような脱皮に引かれていたとする。

 「揚句(あげく)が神祭の中にこの真似(まね)を取り込んで、ミソギ(身殺=みそ=ぎ)としたと私は推測する」(著書「蛇」)。罪やけがれをはらうため、川や海で身を清めることを「みそぎ」というが、大本は脱皮から来ているというわけだ。

 現代はみそぎにもう一つの使われ方がある。政治家の言う「みそぎが済んだ」。不祥事や疑惑があっても、選挙などを経るとけじめがついたかのように扱う。むろん国民は納得しない。

 自民党派閥裏金事件もしかりである。昨年、選挙も国会の審査もあったが、真相は見えないまま越年。けじめはついていない。巳年を迎えた。真に生まれ変わるようなみそぎが求められる。

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