2024.08.25 05:00
【2学期を前に】子どもの異変に気付こう

夏休み明けは子どもの心が不安定になりやすく、自殺が増える傾向にある。周囲の大人はいつも以上に目を配り、早めに異変を察知するようにしたい。
小中高生の自殺者数は近年増加傾向が続く。2023年は513人となり、過去最多だった前年から高止まりしている。
自殺の原因や動機は多岐にわたるが、学校問題が最も多く、健康問題、家庭問題が続く。
新型コロナウイルスの流行下では学校が長期休校し、外出自粛により家族で過ごす時間が増えた。その影響で学業や進路、家族の不和などに悩む子が増えたと指摘される。
ただ、コロナが収束しつつあっても、子どもの自殺に歯止めがかからない。いじめや貧困、虐待など子どもを取り巻く状況は依然として厳しい。悩みを抱えている現実を見過ごしてはならない。
子どもの不安は言葉や表情、体調などに表れる。頭痛や腹痛、無気力感といった変調に大人は注意を払う必要があるが、予兆をつかむのが困難なケースも少なくない。
過去約5年間に自殺した小中高生のうち、周囲が心身の不調や様子の変化などに気付いていなかったケースは約2割に上る。4割以上は自殺の直前まで変わりなく学校に出席していた。
周りに心配をかけないよう、明確なSOSを出さない子どもは多いとの指摘もある。重要になるのは、子どもが長時間過ごす学校や家庭の役割だ。
身近な人の心に寄り添い自殺を防ぐ「ゲートキーパー」と呼ばれる役割がある。話し相手になり、専門的な支援が必要ならそれが受けられるようにする。特別な資格は不要で、医師や保健師のほか近隣住民らさまざまな立場の人がその役割を担うことを期待されている。国が昨年6月にまとめた「こどもの自殺対策緊急強化プラン」でも養成を掲げる。
近くにいるからこそ気付ける変化があるだろう。まずは気軽に声をかけ、話に耳を傾ける。解決を急ごうと価値観を押しつけたり、アドバイスをしたりするのは逆効果という。心配している気持ちを伝えることが何より大切だ。
子どもには、悩んだ時のSOSの出し方を周知徹底したい。電話や交流サイト(SNS)で相談に乗る支援団体もある。1人で悩みを抱え込まないようにする必要がある。
夏休み明けは不登校も増える時期だ。不登校の小中学生は22年度、過去最多の約29万9千人に上った。10年連続の増加である。
不登校は、子どもが自分の命や心を守るための防御反応ともいわれる。最悪の事態を避けるため、誰一人孤立させないよう、支援することが求められる。























