2023.11.02 05:00
小社会 俺の考え
いわく、カミナリといわれるような性能のオートバイだから、道路が立派な外国に輸出できた。また、戦前は軍の庇護(ひご)の下に動いたが、自ら事業をつくり出すのが本当の技術屋とも。「私には両方とも非常に歓迎する言葉である」。何やら悪口もどこ吹く風、ここにも独特のイズムが漂う。
あだ名というか、悪口というか。物価高の中、防衛増税を示す岸田首相をやゆする「増税メガネ」がどうも市民権を得ているようだ。本人はとても気にしているらしい。
その首相が唐突に打ち出した所得税と住民税の減税の評判がよろしくない。いや、庶民にとっては減税はないよりもあった方がいい。ただ、来夏の実施ならば、物価高対応としては給付の方が効き目は早い。「首相は減税と言いたかっただけ」という皮肉も聞こえる。
自らが掲げた防衛増税と、少子化対策の財源確保の具体化も控えている。仮に減税が1年限りならば、「増税メガネ」のやゆは何か変わるのか。今の国会では、与野党を問わず「何をしたいのか分からない」。
いつの世も権力者にあだ名や悪口はつきものではある。批判がどこ吹く風でも困るが、「俺の考え」が見えないのも困る。