2026.03.29 08:25
消えゆく母校の記憶を胸に刻む 上分中学校と浦ノ内中学校で閉校式 高知県須崎市
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上分中「いつも幸せだった」
上分中の閉校式には地域の住民や卒業生ら約300人が集まった。閉校記念式典も開かれ、79年間生徒を見守った校舎に別れを告げた。

風船を飛ばして学びやに感謝した上分中学校の閉校記念式典(須崎市上分甲)
1947年、上分小学校に併設して開校。10年後には原因不明の火災で当時の木造校舎が焼失し、役場や公民館などに机を並べて学んだ。生徒数は終戦直後から60年代がピーク。近年は30人前後で推移し、2025年度を含め2010人が卒業した。

一緒に学んできた上分小学生らと「お菓子投げ」でお別れする上分中学生(須崎市上分甲)
閉校式には全校生徒17人と、上分小学校の児童らが参加。卒業生の3年、弘田聖奈さん(15)は「九つの学年を超えて手を取り合い、私たちが常に幸せでいられる場所だった。かたちが変わっても心の中で永遠に支え続けてくれる」と母校への感謝を述べた。
記念式典では、通学路の「上分学校橋」から250の風船を飛ばし、新荘川と桜が彩る校舎に手を振った。4月から朝ケ丘中に通う2年、西森美陽(はるひ)さん(14)は「あと1年いて上分中を卒業したかった。人見知りだけど、新しい学校にも友達がいるのできっと楽しいと思う」と話していた。(蒲原明佳)
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浦ノ内中「地域の青春の場所」
浦ノ内中の閉校式には、全校生徒の2、3年生16人と住民や卒業生ら約200人が出席。校舎も開放され、卒業生らは浦ノ内湾を望む懐かしい教室で写真を撮り合い、母校との別れを惜しんだ。

最後の校歌を歌う浦ノ内中学校の生徒(須崎市浦ノ内東分)
1947年に設立され、3年後に校舎が完成した。61~63年は生徒数が300人を超えたが、ここ10年は20~40人で推移。お年寄りにお弁当を配ったり、清掃活動に参加したりと地域活動に取り組んできた。卒業生は2025年度を含めて3628人。
式典で2年の宮本心太さん(14)は「学校は地域のみなさんにとっても青春の場所だった。みんなが家族のようで、一人一人が輝くことができた」と語った。校旗を返納した安並太智さん(14)は「浦ノ内はこれからもずっと生まれ故郷。新しい中学校での修学旅行が楽しみ」と話していた。

歴代の卒業アルバムを友人や親子で懐かしんだ(須崎市浦ノ内東分)
図書室には歴代の卒業アルバムが並び、卒業生は思い出話に笑顔。高知市から訪れた正木匠さん(29)は「海も山も見える教室の窓からの景色がめちゃくちゃきれいやったと、大人になって気がついた」。友人と大事に写真に収めていた。(蒲原明佳)





















