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2026.03.23 05:00

小社会 島唄とひめゆり

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 「THE BOOM」のヒット曲「島唄」は、沖縄・ひめゆり平和祈念資料館との出合いから生まれた。1990年代。ボーカルだった宮沢和史さんは、ひめゆり学徒隊の生存者らの話も聞いた。無知を恥じる気持ちや罪悪感を抱き、「そうする(歌を作る)しかなかった」。

 男女の出会いと別れを描いた歌詞の裏に意味を込めた。〈♪ウージの森であなたと出会い ウージの下で千代にさよなら〉。4年前の著書「沖縄のことを聞かせてください」には、集団自決を念頭に置いたパートだとある。

 宮沢さんは沖縄出身ではない。戦争を、しかも三線(さんしん)を弾き、琉球音階で歌う歌を本当に発表していいのか。葛藤があったと書く。背中を押したのはヤマトと沖縄の壁を壊したいというミュージシャン、喜納昌吉さんだった。

 「魂までコピーできていたら、それはモノマネじゃない。あなたの『島唄』は、きちんと沖縄の魂を掴(つか)まえている」。発売から30年余り。沖縄戦の不条理と平和への願いが込められた名曲はいまも歌い継がれる。

 81年前のきょう23日、ひめゆり学徒隊は動員された。赤十字の看護婦の歌を歌いながら、陸軍野戦病院に出発したという。程なく地上戦が始まる。6月。解散命令が出て戦場に放り出され、240人の半数以上が犠牲になった。

 戦後80年が過ぎ、国際社会の不穏な空気は国内にも波及する。平和へのアプローチを誤らない81年から先でありたい。

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