
スマートフォンでショート動画を見る生徒。中毒性が指摘されています(高知市内=河本真澄さつえい)
スマートフォンを長く使うと脳に悪い―?! 高知県教育委員会が2月に公表したアンケートで、平日にスマホでSNSや動画を見る時間が、どの学年でものびていることが分かりました。1日に「4時間以上」と答えた割合は、小学高学年で2割近くに上り、中学生ではさらに増加。専門家は「長時間の視ちょうは脳の発達をそ害する(=じゃまする)」と警告しています。 いかんと思ってもやめられん 高知県教育委員会は昨年12月、公立小中学生の学力定着状きょう調査(県版学テ)を行った際、小学4、5年と中学1、2年にはSNSなどの視ちょう時間(ゲームを除く)を質問しました。 その結果、視ちょうが「4時間以上」の割合は小4が15・7%、小5は17・3%。中学生になると割合はさらに高く、中1は27・8%、中2は28・6%に。「3時間以上4時間未満」を加えると中1が46・5%、中2は48・0%と半数近くになりました。 街で話を聞くと、ある男子生徒は「(スマホ利用は)長い時は6時間かな」。ねる前は動画を見たり、ゲームをしたりが日課で、「どこでも使えて、すぐ楽しい世界につながれる。いかんと思ってもやめられん」と言いました。 オーテピア前のベンチにいた女子生徒は、使用時間が「8時間」。動画投こうアプリTikTokのおすすめ動画を「ずっとスクロールしゆう」。「スマホがなければやることがない」という一方、「スマホはひまつぶし。すごい面白いわけじゃないけど、他にすることもないかなって感じ」。 中2の息子がいる母親はこう話しました。 「小6でスマホを持たせた時に『1日2時間』って決めたけど、中学でゆるんだ。平日は何もないと5、6時間見ゆう。永遠につつきゆう感じ。止めようがない」 脳の働きを低下させる こうした現状に、危険性はないのでしょうか? 東北大学応用認知神経科学センターの榊浩平助教は、子どもの脳のMRIデータや調査を基に、「スマホの長時間利用は何かを考えたり、理解したり覚えする力を支える(大脳の)『前頭前野』の働きを低下させる」「3時間以上使用していると、いくら勉強しても、いくらねても、学力は平均以上にならない」と注意を呼びかけます。 9~18さいは認知機能に大切な前頭前野が最も成長しますが、「スマホなどのネット機器をほぼ毎日、高ひん度で使用した子は、大脳の発達が3年間、3分の1の領域でほぼ変わらなかった」として、「理解力や自分をコントロールする力を育てられないと、将来へのえいきょうが大きい」と言います。 ショート動画などを見始めるとおすすめ動画がどんどん流れてきて、さらに視ちょう時間が長くなる・・・。みなさんもそんな経験がありませんか? 榊助教授は「親子で話し合ってルールを決めてほしい。親もいっしょに取り組んで」。高知県教育委員会も、「子どもが自分でコントロールすることは難しい。規則正しい生活習慣の定着に向けて家庭も協力を」と呼びかけています。