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2026.02.06 05:00

【冬季五輪】平和への思いを重ねて

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 アスリートの躍動が歓喜と感動を与えてくれることだろう。同時に、平和や地球環境に思いを寄せる機会でもある。
 ミラノ・コルティナ冬季五輪が開幕する。一部は競技入りした。
 初めて複数都市が名を連ね、四つのエリアにまたがる広域開催となる。経費削減のため多くの会場を既存か仮設で対応したためだ。経費削減は国民の高い開催支持率とともに招致決定の要因となった。
 開会式はミラノのジュゼッペ・メアッツァ競技場(通称サンシーロ)で行うが、他会場群でも選手が入場行進する。演出にも関心が向く。
 前回の北京冬季五輪は東京五輪と同じように徹底した新型コロナウイルス感染対策がとられ、本来のにぎわいはなかった。祝祭感がようやく戻った2024年のパリ五輪に続き、冬季五輪にも華やかさが復活する。選手はもちろん観客も大会を満喫できるはずだ。
 連覇が期待される選手や前回の雪辱を期す選手、今季限りの引退を表明しているベテランもいる。最高の舞台で、それぞれが存分に力を発揮してほしい。
 日本選手団は120人規模で、海外の冬季五輪で最多だった北京大会に近い人数となった。各競技に世界レベルの選手がいて、金メダルが有力視される競技もある。過去最高水準の成績が目標に掲げられるのも、実績があるからだ。日本勢の活躍に期待が高まる。
 世界のアスリートが集い競う「平和の祭典」にも厳しい現実がのしかかる。ロシアのウクライナ侵攻が続いている。パレスチナ自治区ガザではイスラエルの停戦合意違反が伝えられる。イラン情勢も緊張緩和は見通せない。力による現状変更は国際秩序を危うくする。
 五輪期間中の紛争停止がこれまでも繰り返し求められてきた。しかし、実現の難しさを見せつけられてきた。今回も予断は許さないが、スポーツを通した平和推進に努める姿勢を求めたい。
 ロシアの選手は個人の中立選手(AIN)として参加を認めた。ロシアに対する反発は根強い。一方でロシアと同盟国ベラルーシの選手だけが処分されることへの批判もある。選手の参加をどう位置付けるのか、国外流出した選手の扱いを含めて制限に関する議論を活発化させることが重要となる。
 地球温暖化が冬季スポーツにもたらす影響は深刻だ。今大会も雪上競技は人工雪にも頼る。冬季五輪の開催要件を満たす国は現在の15カ国から、40年には10カ国に減るとする報告がある。米政権は気候変動問題に背を向けるが、国際社会が協調して対処する必要がある。
 近年は交流サイト(SNS)で選手らに向けられる誹謗(ひぼう)中傷が問題となっている。日本は競技団体などが、悪質な投稿の監視やサイト管理者側への削除要請を行っている。選手を守る対策を強化する必要があるが、まずは投稿する側の行為への自覚が不可欠だ。

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