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2026.02.05 05:00

小社会 声はすれども

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 春の季語になっている「うぐいす餅」は、豊臣秀吉の命名とされる。弟の秀長に招かれた茶会。献上された珍しい和菓子を気に入った秀吉が、その見た目から名付けた―。NHKの大河ドラマでもそのうち描かれるだろうか。

 花札も2月の札は「梅にウグイス」になる。よく調和のとれた絵柄はたいてい鮮やかな黄緑色で、しばしばメジロとの混同がいわれる。ウグイスはもっと地味な色だからだろう。

 ウグイスは警戒心が強く、やぶの中を好む。「ホーホケキョ」のさえずりは名高くても、「声はすれども姿は見えない鳥の筆頭」(小宮輝之監修「にっぽんのメジロ」)。その声が聞こえ始める早春、人目につきながら梅花の蜜を吸うメジロも現れる。混同の理由かもしれない。

 ミラノ・コルティナ冬季五輪の開幕が近づく。祝祭の下で、関係団体は交流サイト(SNS)上の選手に対する誹謗(ひぼう)中傷の監視を強めるという。ウグイスには悪いが、これも「声はすれども」の一種だろうか。匿名性をいいことに、近年は悪質な投稿が横行してきた。

 パリ五輪では、2連覇が消えて号泣した柔道女子選手が心ない言葉にさらされた。5年前の東京五輪では、あまりにひどい投稿に監視スタッフまで「心が痛くなった」「涙が出た」。SNSとの付き合い方もそろそろ成熟していい。

 この早春は五輪も選挙もある。不快な思いを経ずにメジロの姿もウグイスの声も楽しみたい。

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