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2025.12.20 08:52

おいしいを手渡してゆく―畑山じゃ! あれから10年 限界集落・女将のなりわい便り(3)

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プロの料理人たちの土佐ジロー合宿。串に刺さない焼き方に軍配が上がったが、合宿後しばらく私は串打ちに夢中になった

プロの料理人たちの土佐ジロー合宿。串に刺さない焼き方に軍配が上がったが、合宿後しばらく私は串打ちに夢中になった


 鶏肉を食べるため地球の裏側から飛行機に乗り、狭い道を車に揺られ、限界集落にたどり着く―。理解されにくい価値観かもしれないが、私たちが営む「ジローのおうち」には、グーグルマップの情報などを頼りに、欧米やアジア、中東からもお客さんがやって来る。

 昨秋のバスツアーはオーストラリアからの8人。車内で縮めていた体をぐっと伸ばすと、宿の周囲の景色にカメラを向け「ビューティフル!」。私の好きな場所を喜んでくれる。もう、それだけでうれしい。

オーストラリアからの来客。土佐ジローへの感謝を込めて母鶏になる

オーストラリアからの来客。土佐ジローへの感謝を込めて母鶏になる

 土佐ジローの皿鉢盛りにも「ワンダフル!」。炭火焼きを堪能し、通訳を介して私たちのこだわりを聞いた男性は「ジローに感謝を伝えたい」と言い出した。ジローの写真パネルを渡すと胸に抱きしめ、…

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