2025.12.20 05:00
小社会 女性の休日

そして、別の「最初」で有名な国でもある。1980年、世界で初めて直接選挙で女性大統領が選ばれた。教師などの経歴があるフィンボガドッティルさん。誕生の契機となったのが、75年10月24日のストライキ「女性の休日」だ。
今でこそ政治や経済、教育などの分野で男女間の格差が少ない国としてアイスランドは知られる。しかし50年前、賃金は男女で大きく違い、女性の政治参加も少なかった。
存在を示したい! 有志が考えたのが家事や仕事をしないストライキだった。約9割の女性が参加し、学校や店舗は休みになった。この「放棄」が男女平等の包括的な法整備につながる。
「台所から政治変えよう」。日本で女性の国政参政権が認められて80年。関係法が公布された日に合わせた17日の本紙にそんな見出しがあった。政治に参画を―。本県選出の国会議員はまだ1人だが、女性たちの熱い決意が伝わる。そうした思いは北極圏に接する北国の女性と同じだろう。
フィンボガドッティルさんは、国民に慕われ4期16年大統領を務めた。その間、若木を3本ずつ各地に植樹した。女の子のため、男の子のため、もう1本は生まれてくる子どものため。若木は大きな樹木となっているだろう。



















