2025.08.14 16:18
ひんやり夜の宇宙遊泳―野遊

洞窟ではありません。
ここは清流、日没後の水中世界。猛暑を忘れる、静かで冷ややかな探検なのだ。
昼過ぎに高知市を出て高知自動車道を走り、大豊インターチェンジから国道439号へ。早明浦ダムを横目に進んだ本山町・汗見川の透明度はちょっと異次元だ。真っ青とか、エメラルドグリーンとか、そんな表現が安っぽく感じられるほど深く、美しい。
川岸に寝床を確保した記者7人。夕暮れのせせらぎに引かれ、水中用ライトを手にそっと流れをのぞいてみた。
「わっ!」
まっすぐ伸びた光の先に、思わず息が漏れそうな光景が広がった。数㌢の魚の群れが流星群のようにきらめく。急いで水中カメラを構えるも、すでに消えていた。
「まるで宇宙だね」
刻々と変化する水中パノラマ。浮力に体をあずけ、今度は岩の向こうをのぞく。そういえば以前、この川で1メートル超のオオサンショウウオが目撃されていたっけ。
会いたいなあ。でも…。
「寒ぅ」
誰かが声を震わせ、水中散歩はここまで。後で見返した写真には、極小アメゴが暗闇にふわふわ。ひげを伸ばした異星生物のようなアカザが1匹、岩に張り付いていた。(ロゴデザイン・竹内宏樹 写真・森本敦士 文・八田大輔)
What's 野遊?
遊んでいるけど、仕事です。
取材班は、カメラマンとデザイナー、報道部や支局に属する20代から中年の記者たち。こんなメンバーが山へ、海へ、清流へ。高知の自然を体験し、美しさや楽しさを伝える企画、それが「野遊」。
夕暮れの鏡川でたき火、いの町の山で手作り山菜モーニング、中土佐町久礼の浜でわら焼きたたきピクニック、雨模様の物部川でビニールシートのテントづくり―。
アウトドアとは呼べないほど素人くさくて、しゃれてない。手作り感満載。そんな現状だが取材班は、楽しくて楽しくて。いや、でも、仕事ですから。
身近な自然を見つめていると、次々に思いがわいてくる。
なぜこんなに美しいのか。
昔とどう違うのか。
自然が、人が、豊かとは?
遊びませんか、仕事を忘れて。
























