2026年 03月22日(日)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2025.10.24 08:55

俳優の父ちゃん母ちゃん 居酒屋店主 河原崎真大さん(東京都出身)―時代の旅人 あの人に聞く(30)

SHARE

 古びた木造2階建ての居酒屋「にこみちゃん」は高知市南はりまや町の鏡川そばにある。夕方の開店を前に店主の河原崎真大(まさひろ)さん(54)が、仕込みを続けながら、一枚の写真を見せてくれた。

お客さんからもらった約35年前の父、河原崎長一郎さんの写真を前に、笑顔の真大さん(高知市の「にこみちゃん」)

お客さんからもらった約35年前の父、河原崎長一郎さんの写真を前に、笑顔の真大さん(高知市の「にこみちゃん」)


 「つい先日、初めてのお客さんが、昔撮ったというこの写真をくれたんです。息子の僕が高知で店をやっていると知って、わざわざ持ってきてくれたみたい」

 額縁の中で、約35年前の父、長一郎さん(故人)がほほ笑んでいる。「こんなにこやかな顔は、僕もあまり見たことがない」と言う。

 長一郎さんは、1960年代から映画やテレビで活躍した俳優だった。「私が棄てた女」(69年、浦山桐郎監督)や「やさしいにっぽん人」(71年、東陽一監督)などの主役作品をはじめ、味のある演技で脇役をこなし、多くの監督から重宝された。大河ドラマやホームコメディーなど、出演作は数え切れない。

 長一郎さんを中心に家族や親族を見渡せば、弟の次郎さん、建三さんが俳優。いとこに岩下志麻さんがいて、父は歌舞伎の前進座を創立した四代目河原崎長十郎さん、母のしづ江さんもその創立に参加した戦前からの役者だった。そして長一郎さんの妻、伊藤栄子さんもテレビドラマ「姿三四郎」(63年)でデビューし演技の世界で生きてきた。まさに俳優一族と言える。

赤ちゃんの河原崎真大さんを抱く父の長一郎さん、母の伊藤栄子さん=左、祖母の河原崎しづ江さん(東京・吉祥寺の祖父母宅)

赤ちゃんの河原崎真大さんを抱く父の長一郎さん、母の伊藤栄子さん=左、祖母の河原崎しづ江さん(東京・吉祥寺の祖父母宅)

 この長一郎さん、栄子さん夫婦の下で、一人っ子である真大さんは、役者になるよう促されることは全くなかったという。

 「自由でした。強制されるようなことは、何もなかった」と振り返る。

 真大さんは5歳ぐらいの時、テレビを指して「この箱の中に父ちゃんがいる!」と言っていたらしい。父親たちが芸能の世界にいることをいつ頃から、どんなふうに感じ取り、認識を深めていったのだろうか。

 「そうだなあ…。同じ頃、歌手の尾藤イサオさんちに行ったことがあって。一つか二つ年上のお姉ちゃんが、…

この記事の続きをご覧になるには登録もしくはログインが必要です。

高知のニュース 高知市 ひと・人物 音楽 グルメ 時代の旅人 高知のお店

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月