「のうじょうのいえ」

2025.06.27 05:00

「のうじょうのいえ」

高知新聞社

くらしのすみのたからもの

　おかのむこうの、きらめく川(かわ)のほとりにたつ、一(いっ)けんの家(いえ)。この家(いえ)で１２人(にん)の子(こ)どもたちが生(う)まれ、お父(とう)さんとお母(かあ)さんを手(て)つだいながら、たのしくくらしていました。
　やがて、子(こ)どもたちは大(おお)きくなり、すだっていき、家(いえ)にすむ人(ひと)はいなくなりました。

　長(なが)い年月(ねんげつ)がながれました。家(いえ)は古(ふる)くなり、ゆかはくさり、かべがみははがれ、どんどんいたんでいきました。
　その後(ご)、ひとりの女(おんな)の人(ひと)がこの家(いえ)を見(み)つけ、買(か)いとりました。古(ふる)い家(いえ)の中(なか)からかべがみ、ノート、ハンカチ、カーテン、ようふくなどをとり出(だ)し、絵本(えほん)をつくりました。

　絵本(えほん)の中(なか)には、のうじょうのくらしと家族(かぞく)のものがたりが、家(いえ)のざいりょうをちりばめながら、えがかれています。
　もしかしたら、みなさんのそばにもこんな家(いえ)があるかもしれません。今(いま)はただ古(ふる)くなった家(いえ)に、きっと大切(たいせつ)なものがたりがあるでしょう。（ＮＰＯ(エヌピーオー)法人(ほうじん) 高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　川﨑(かわさき) 美恵子(みえこ)）

『のうじょうのいえ』
ソフィー・ブラッコール／作(さく)　山口(やまぐち)文生(ふみお)／訳(やく)　評論(ひょうろん)社(しゃ)　小学(しょうがく)低学年(ていがくねん)以上
(いじょう)　

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