2025.03.09 05:00
【高校再編計画】郡部校存続へ道探りたい

少子化が加速し、定員割れが常態化している一方で、高校の存在の大きさは依然として変わらない。高校の存廃は地域の未来に直結する。県民も身近な問題として考えたい。
再編計画は、分校を含めた全33校を地域で果たすべき役割ごとに分類し、それぞれの方向性を示した。高知市と南国市の学校▽地域の拠点校▽中山間地域の小規模校▽産業系の専門高校▽定時制・通信制の学校―の5グループだ。
焦点は中山間地域の小規模13校だろう。過疎や少子化で再編への切迫感が高い。県が目指す中山間地域の振興とも連動する。
再編計画ではまず、小規模校の最低規模をこれまでの1学年2学級以上から、1学級20人以上(分校10人以上)に緩和。ただ「2学級を維持する41人以上」を努力目標に掲げ、実現できない場合は統合や分校化も視野に在り方を検討する。
現実的な対応と言える。県教委側の危機感もうかがえる。
だがハードルは高い。23年度に県内の中学校を卒業したのは約5700人で、35年度には3割減るとみられる。現在、中山間地域の中学生が地元高校へ進学する割合は2割にとどまる構図もある。
そうした中、県教委は官民連携を掲げる。各高校と地元自治体は25年度、地域や企業と共に新組織を立ち上げる。生徒増に向けた計画を作り、事業を展開する予定だ。
全国から生徒を募集する取り組みも拡充する。県教委と市町村が進める「地域みらい留学」制度で、既に6校が導入。25年度は4校が参加する。24年度は県外から49人が入学した。県教委は27年度目標を70人に置く。都市部で説明会を開き、旅費を補助する制度も導入する。
近年、人口減少が進む地域でこうした取り組みが広がる。一方では他地域と生徒を奪い合う側面も強まっている。学校の魅力向上が選ばれる鍵となる。
県内でも同様の構図がある。今回初めて、生徒数の多い高知市と南国市の7校についても再編の条件を設け、改革を求めた。学校同士が競い合う中で、存続が困難なケースが出てくることも現実味を帯びる。
再編計画は25~27年度の実績を基に、28年度に学校再編・改編の計画を作るとする。地域や保護者らへの丁寧な説明が欠かせない。
自民、公明両党と日本維新の会が合意した高校無償化の影響も注視したい。
合意では私立に通う世帯は26年度から所得制限を撤廃し、45万円程度を上限に就学支援金を引き上げる。
23年度は、県内の中学卒業生のうち6割が県立高(全日制)に進み、他は主に私立を選んだ。無償化で私立への進学が増える可能性もある。私立との兼ね合いや双方の役割について議論を深める必要がある。






















