「魔法のことば」

2025.03.07 05:00

「魔法のことば」

高知新聞社

ずーっとずーっと大昔(おおむかし)

　人(ひと)と動物(どうぶつ)がともにこの世(よ)にすんでいたとき
　なりたいとおもえば人(ひと)が動物(どうぶつ)になれたし　
　動物(どうぶつ)が人(ひと)にもなれた

　昔(むかし)から今(いま)まで、とても寒(さむ)い北極(ほっきょく)けんで暮(く)らし続(つづ)けているエスキモーの人(ひと)たち。その人(ひと)たちに伝(つた)わってきた、むかしむかしの世界(せかい)を語(かた)る詩(し)はこう始(はじ)まっています。

　人(ひと)と動物(どうぶつ)に区別(くべつ)はなく、おなじことばをしゃべり、そのことばは魔法(まほう)のことばでした。ことばにすると、のぞんだことがほんとうにおこるのです。世界(せかい)はそういうふうになっていたのです。

　ことばと共(とも)にえがかれている、人(ひと)、動物(どうぶつ)、鳥(とり)、自然(しぜん)、そして人(ひと)でも動物(どうぶつ)でもないものたち。ページをひらくと、本(ほん)からあふれだしてくるようです。生命力(せいめいりょく)あふれる絵(え)と力(ちから)あることばで語(かた)られる世界(せかい)をあじわってみてください。（ＮＰＯ(エヌピーオー)法人(ほうじん) 高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　辻(つじ) 恵子(けいこ)）

「魔法(まほう)のことば」　金関(かなせき)寿夫(ひさお)／訳(やく)　柚木(ゆのき)沙弥郎(さみろう)／絵(え)　福音館書店(ふくいんかんしょてん)　小学(しょうがく)低学年以上(ていがくねんいじょう)　　

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